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一つの馬小屋から始まる命もあれば、一つのガレージから始まる企業もある。ガラクタの集積の中だからこそ見出せる価値がある。
2026/07
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 だリトさんの死が信じられない。
家に帰ってまず、誰よりも先に自分を迎えてくれたのは彼であり
今はもうお帰りのさえずりはきくことができてない。
空になったゲージを家族は通り過ぎるたびに見つめていく。
リトさんと彼の一番大好きだったおもちゃはもうない。

家族が食事を始めれば、彼も小さなトレーに入ったペレットをつつく。
寂しくなれば、ゲージに張り付いて「出して」と鳴く。
ちりんちりんとおもちゃの鈴を鳴らして家族を呼ぶこともある。
それも全て毎日当たり前のことで麻痺していた。
失って改めて気づく悲しさなんて都市伝説なんだろうと思ってた。

あるいは
突然の死をただ単に受け入れられないだけだろうか。
個人的には病気になりゆっくりと床に臥すのではないかと思っていたのだけど。
本当に急ぎすぎだよ。なにもかも。
寿命の4分の1しか生きられないなんて生かせてやれないなんて。
そうはいっても晩年の彼に僕は真っ向から愛をそそぐことができたのか。
受験勉強があるから、と世話をかまけていた。
唯一の二人のコミュニケーションの口笛も時には煩わしかった。
なのに、それがなくなってからこう悔やんで。
本当に人は都合がよくできてる。
だからリトさんは自分を恨んでいるかもしれない。
彼の亡骸を抱き上げた時の重さと
だらだらに垂れた首
生気を失った瞳
かちかちに硬直した足
全部忘れられない。
だけども時間とはいたずらなもので、こう言いながらも
もうすぐなんでもすべて忘れてしまうのだろう。

口笛を吹けば、すぐに返事と鈴の音がいまだに帰ってくるのではないかと
ときどき、こっそりと小さな音でそれを吹いてみる。
頭の中に刻まれた習慣のおかげか、彼の応答は少しだけ聞こえてくる。
それが聞こえなくなった時、何を頼りに彼を思い起こせばいいんだ。
今はまだ日に何度もリトさんが頭をよぎるけど
いつしか一日も考える日がなくなって
何十年後には10月4日に会ったことすら忘れてしまう。
それが彼にとっては辛いことであろう、たまらない。
彼を庭に埋めた時のあの喪失感が忘れられない。
ピクリともしないリトさんの体は、実はまた数分後には動き出しそうで
土をかけてやるのが辛かった。
もっと長生きさせてやりたかった。
僕の大学生活を見せてやりたかったし
大学時代のパートナーにしてやりたかった。
本当に謝っても悔やんでも、しきれないほど
僕は彼に対して非献身的だった。
人生の中で大きな存在になる。
人は誰それの亡骸の山の上に自分の身を置く。

今日家に入る前に、ふと彼のいる庭を見ると
彼の毛色には似合わないピンクの菊の花が植えられていた。
ときどき口笛を吹いてやろうと思う。
合掌
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無題
追記 元気でやってますか?
NONAME 2011/02/25(Fri)19:29:25 編集
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